僕は、旅行好きのアラフォーサラリーマンです。若いころから旅行好きで、全国各地、これまで様々な場所を巡ってきました。
ただ、若いころはひねくれた性格で…
大学生の頃や20代は、「誰もが行っている王道の観光地なんて、わざわざ今更行く必要はない」とか言ってました。笑
なので、ちょっとだけマニアックな観光地というか、みんなが「そこはまず一番ではないでしょ」と思うような場所を選んでいくような感じでしたね。今思うと、馬鹿らしいというか、可愛らしいというか、若いなぁっていう。
(先日訪れた、鹿児島の世界遺産めぐりの話はまた後ほど…)
しかし30代になってから、王道の旅行スポットなども訪れるようになり、その魅力にも気付きました。
…そのきっかけは、結婚と子供ができたことでしたね。
まあ、単純に歳を取って性格が丸くなっていたこともあったんだと思うんですが、家族もいるのにこんなにマニアックな旅ばかりしているのもどうなんだろうかと考えてしまって。
せっかくだから家族にも喜んでもらいたいし、子供にもいろんな有名なスポットを見せてあげたくて、僕の旅行先の傾向が変わっていったんですよね。
そして実際に行ってみると、…やっぱり有名な観光地というのは、それだけの理由があるんですね(笑)
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そして、最近では世界遺産を巡るのが楽しみになっています。
世界遺産というと、みなさん10~20個くらいのスポットしか思い浮かばないと思うんですが、実際には、1つの名前でまとめて登録されている世界遺産でも…
実は複数の遺産、スポットからなっているものも多く、わりと訪れるべき場所は多いんです。
例えば、奈良や京都の文化財は、「古都奈良の文化財」「古都京都の文化財」としてひとまとめに登録されていますが…
実際には東大寺があったり、春日大社があったり、金閣寺や銀閣寺があったり、たくさんの構成遺産があるワケです。
…ですから、世界遺産を巡りだすと「思った以上にたくさんあって、全然制覇できない!」ということに気付くと思います。
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さて、そんな僕ですが先日、鹿児島の世界遺産巡りに行ってきました。
あまり観光や世界遺産に興味がない人は、鹿児島の世界遺産と聞いてもピンとこないと思うんですが、鹿児島にも実は立派な世界遺産が複数あるんですよ。
鹿児島にある世界遺産は、自然遺産の屋久島と、文化遺産の「明治日本の産業革命遺産」の一部。
とくに後者は鹿児島県内にある5つの遺産が世界遺産登録されています。…僕は今回、それらの5つ(場所的には3ヵ所)を巡ってきました。
最初に訪れたのは鹿児島市内にある「寺山炭窯跡」です。
木炭を製造した石積みの窯で、江戸時代末期に薩摩藩によって設置された窯です。
当時はまだ石炭、石油がなく、金属を溶かすためには木炭しかなかった時代。江戸時代末期、大砲や武器などを作る反射炉で使用する木炭を作るのにこの窯が使われました。
正直、あまり派手なスポットではないのですが、工業を支えたスポットが苔むして緑に覆われ、周囲も木々に囲まれているという、ある種…”幻想的な雰囲気”になっています。
歴史好きの人はもちろん、そうした不思議・神秘的な空気感が好きな人にもおすすめです。
寺山炭窯跡
住所:鹿児島県鹿児島市吉野町10701-68
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そして、その木炭を利用して兵器などを製造していたのが…
次に訪れた「尚古集成館」です。
尚古集成館
「尚古集成館」は、鹿児島県鹿児島市吉野町に位置する博物館で、薩摩藩第28代当主島津斉彬によって始められた集成館事業の一環として、1923年5月22日に開館しました。
この博物館は、島津家に関する史料や薩摩切子、薩摩焼などを展示。特に注目すべきは、本館が1865年に建てられたものであり、国の重要文化財に指定されている点です。
※また、この建築物は日本で初めてアーチを採用した石造洋風建築物として知られています。
尚古集成館は、2015年に「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の一部として、世界遺産にも登録されました。
展示室には、反射炉の模型など、集成館事業に関わるものが常設展示されています。
※別館では、企画展示が主に行われています。
さらに、重要文化財として多くの資料や機械、装置が指定されており、これらの展示も見どころの一つとなっています。
尚古集成館は、薩摩藩の近代化改革の歴史を伝える重要な施設として、多くの観光客や研究者に訪れる場所と言えるでしょう。
当時はアヘン戦争などが起き、欧米諸国の植民地支配も進んでいたり、当時薩摩藩の管轄だった琉球へも外国船がやってくるようになっていたことから…
薩摩藩を挙げての一大事業として、集成館事業が進められました。
注:イメージ画像(出典 Instagram)
集成館の施設の中では、反射炉と機械工場、紡績所が世界遺産の構成遺産として登録されています。
こちらは先ほどの寺山炭窯跡に比べるときれいに整備されていて、観光地としても訪れやすいスポットとなっています。
周囲を自然に囲まれた極上の雰囲気の中にある、歴史建造物、工業施設跡は非常に素敵で、旅行好きの人ならかなり楽しめると思いますよ。
尚古集成館【HP】
住所:鹿児島県鹿児島市吉野町9698-1
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そして、鹿児島のもう1つの世界文化遺産が…
「関吉の疎水溝」です。
関吉の疎水溝
「関吉の疎水溝」は、鹿児島県鹿児島市下田町に位置する用水路で、1852年(嘉永6年)に築造されました。
※この疎水溝は、薩摩藩第28代当主島津斉彬の指導の下、集成館事業の動力源として利用されたものです。
2015年7月、第39回世界遺産委員会にて「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産として、世界文化遺産に登録されました。
この疎水溝の全長は、稲荷川上流から仙巌園まで約8キロメートルに及ぶとされています。市街地の造成や災害の影響で一部が途絶えていますが、約3キロメートルが現存しており、一部は農業用水路としても活用されています。
※また、「かごしま自然百選」にも選定されているこの疎水溝は、2005年に鹿児島市の史跡に指定され、2013年には国の史跡「旧集成館」に追加指定されました。
疎水溝の特徴として、稲荷川から溶結凝灰岩上に水路を引き、磯まで約8㎞、北東から南西へと緩やかな傾斜を描いて続いています。この緩やかな傾斜は、当時の高度な技術を示すもので、1857年に佐賀藩の千住大之助らによって作成された「薩州見取絵図」にも、溶鉱炉に水を引いた水路や筧が記載されています。
前出の2つの遺産と同時期に作られたもので、こちらは集成館で使う動力を確保するために作られた疎水となっています。
注:イメージ画像(出典 Instagram)
現在も当時の取水口などが現存し、一部は今でも水田の用水路として利用されているということで、歴史のロマンを感じます。
一部が滝となっているので、滝などが好きな人には面白いかもしれません。
ただ、地味なスポットなので、歴史好きな人以外は「ただの用水路だ…」という風にしか映らないかも…。
全体的に地味なスポットが多いので、やはり一般的には有名にはなりづらいのかなとは思いますが、実際訪れてみると、歴史を感じる素敵なスポットでした。
歴史好き、旅行好きの人は要チェックですよ。
鹿児島の市街地からも近いですし、鹿児島に訪れた際には足を運んでみてはどうでしょうか?
関吉の疎水溝
住所:鹿児島県鹿児島市下田町1222
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寺山炭窯跡
「寺山炭窯跡」は、鹿児島県鹿児島市吉野町に位置する歴史的な遺跡であり、この炭窯跡は、集成館事業で使用される木炭を製造するための石積み窯跡として知られています。
1858年(安政5年)に、薩摩藩主島津斉彬の命により、薩摩国鹿児島郡鹿児島近在吉野村寺山(現在の鹿児島市吉野町寺山地区)に設置されました。
※19世紀中葉以降、薩摩藩は富国強兵を進める動きを見せ、島津斉彬は「集成館事業」として近代産業育成事業を推進しました。薩摩藩の領地内では石炭が産出されなかったため、大量の木炭が必要でした。斉彬は、熱効率の良い白炭を製造する炭窯を設置することを計画し、1858年に寺山地域に3箇所の炭窯を設置しました。
2013年に国の史跡に指定され、2015年には「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産として、世界文化遺産にも登録されました。