皆さんこんにちは。僕は、京都の大学で日本文学を専攻する大学院生の男です。
いきなりですが、皆さんは本を読みますか?
そして、本を読む人は今でも紙の本?それとも電子書籍?
※電子書籍が便利でいつも使っている、という人もいれば、紙の質感がやっぱり好きだという人など様々だと思います。
僕は、正直なことを言うと…普段本を読む時は電子書籍がメインです。
※研究においてはたくさんの本を読まないといけないこともありますし、かさばって重いので、やっぱり電子書籍の利便性は強いなあと思いますね。
でも、昔からなれた紙の本の手触りも好き。
※小説などをちゃんと読もうと思ったときには紙の本で読むようにしていたり、両方の魅力があると思うんですよね。
そして電子書籍の弱みが、「何でも本になっているわけではない」ということ。
※読みたい本、読まなければいけない本があっても、電子書籍になっていないから紙の本で読まないといけないという事も多いです。
特に僕のように大学の研究室にいる人間は、いわゆる「古書」と呼ばれる、少し古い本を読む機会も多いわけで。
※これらの中には学校の図書館でも見つからなかったり、簡単に手に入らないこともしばしば。
京都には古書店が結構残っているので、それらを巡ったりもするんですが、いつの間にか僕の趣味の一つのようになっています。
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そんな僕ですが…
先日、学会の関係で東京に行きました。
東京での学会に参加するのは実は初めてで、なんと東京に行くこと自体も今回が初めてでした。
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で、東京に訪れたら絶対に行こうと思っていた街がありまして…
それが『神田神保町』です。
ピンと来る人も多いと思いますが、神田神保町は日本有数の本の街。”神田神保町古書街”とも呼ばれる、古書の聖地もあるんです。
※僕も一度は行ってみたいなと思っていたんですが、今回ようやく訪れることができました。
人によって違うかもしれませんが、僕にとっては噂以上に楽しいスポットでしたよ!
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神田・神保町は岩波書店や小学館など、大手の出版社や印刷会社が多くあり、さらに周辺には大学キャンパスも豊富にあため”本の町”として知られています。
注:イメージ画像(出典 Instagram)
神保町では「見つからない本はない」と言われるほどで、新書を扱う通常の本屋さんも大型店舗が大量に立ち並んでいます。
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そうした本の街・神田神保町の中でも…
特に”古書店街”は特徴的なゾーン。
明治初期にこの地域に相次いで法律学校が設立された事を受けて、その学生たち向けの法律書店、古書店が多く創業されたのがきっかけで誕生したと言われています。
ひたすら古書店が立ち並び…
路上にまで飛び出て本が並べられている光景は、本好きからしたら…たまりません。
※ちなみに、こうした古書店の数は140軒にも上るんだそうです。
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古書を手に取ったことのある人はわかると思いますが、独特な匂いがするんです。
※新書は新書の本の匂いってあると思うんですけど、古書の匂いってまた独特なんですよね。
なので、この古書店街にはそんな古書の香りが街中に漂っているんですよね。
※これは比喩ではなく、本当に街の匂いになっているんですが、なんとこの匂い、環境省が選ぶ「かおり風景100選」にも選ばれているんだとか。そんなものがあるんだ…って思いますよね。
古書店街の各店舗はそれぞれに専門分野を持っているんだそうで、「法学ならココ」「医学ならあそこ」みたいな感じになっています。
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ここで、いくつかオススメのお店をピックアップ。
神田・神保町の古書街は道路を挟んで、大きく3つのエリア(1丁目・2丁目・すずらん通り)に分かれています。
※白山通りを境に、東が神田神保町1丁目・西が神田神保町2丁目。
そして無休のお店もありますが、古書店は”日曜・祝日”が休みのところも多いので、できれば避けて遊びにいった方が良いでしょう。
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まずは、2丁目エリアからご紹介。
若い人にオススメなのが『神保町ブックセンター』
ただの本屋じゃなくて、コワーキングスペースとして利用できたり、イベントが開催されたり、カフェがあったりととにかく新しい形の施設。
※建物も綺麗なので、思わず入りたくなってしまいます。本も古本ではなくて新書がメインです。
音楽関係の書籍を探すなら『ブンケンロックサイド』
音楽雑誌のバックナンバーがとにかく豊富な店舗。1980年代の音楽雑誌なんかもわりと簡単に手に入ります。
※けっこう高いけど。まぁ貴重だし、読みたくなるから仕方ないですね。
洋楽・邦楽問わず、音楽雑誌のバックナンバーがずらっと揃ってます。
ママさんにオススメなのが『ブックハウスカフェ』
2017年にオープンしたブックカフェ。
品揃えは新書の絵本を中心に、子供が楽しめるもの中心。それと店内のカフェがいい感じで、売り場には良い香りがいつも漂っています。
古い漫画が好きな人は『澤口書店(神保町店)』がオススメ。
赤塚不二夫のなんか聞いた事もないような漫画だったり、手塚治虫の昔の作品だったっり、いろいろ揃ってます。少年漫画雑誌のバックナンバーも豊富でした。
※あとは竹久夢二の画集とか、千利休の本とか文化・芸術関係の古書も豊富。
神田・神保町の中でも、ひときわ目立つのが『矢口書店』
創業は大正7年と、かなりの老舗。演劇系の本や、台本なんかが置いてあります。外の本棚は見やすいけど、なかなか中には入りにくい。
※今度ちゃんと入ってみます。スミマセン、汗。
仲良く並んでいるのは『中川書房』と『文華堂書店』
『中川書房』は、古書だけでなく、浮世絵、錦絵、古地図、掛け軸なども扱う。『文華堂書店』は戦争関連の本に強いお店です。
ミステリー・映画好きなら『@ワンダー』がオススメ。
なかなか外観から面白くて、とにかく店の外に陳列された本棚”特化おもしろ本コーナー”から暇つぶしに見てみましょう。
とにかくまだまだ続く。
結局、店の裏側まで続いていました。汗
※恐るべし、神田・神保町のこの空気感。なかなか独特です。
その本棚で、昭和30年代に発刊されていた”探偵小説雑誌・マンハント”を発見。
※中身を読んでみましたが、洋書の推理連載モノをいくつか掲載していた月刊誌っぽかったです。
店内には、江戸川乱歩や横溝正史などメジャーなものから、海外のミステリー作家のものも多数。すごいボリュームでした。
※初版とか、その時代の装丁にこだわる人は、チェックする価値アリですね。
あとは、映画関係にも強い。
映画雑誌や、演劇雑誌、大衆雑誌はもちろん、パンフレットや当時のチラシなんかもかなりの数を取り扱っています。
そして、映画の半券まで売ってました。
こんなのに価値がある事さえ知らなかった自分が恥ずかしい、汗。とにかく、いろいろ発見がある「@ワンダー」はけっこう好きなお店です。
映画関係なら、もう一つチェックしておくべきお店『ヴィンテージ(Vintage)』
映画パンフの品揃えは国内随一で、常時2万点以上。その他、サブカル系雑誌のバックナンバーなども充実。
ネコ好きなら必ず行くべし『姉川書店(にゃんこ堂)』
猫に関する書籍やグッズしか取り扱わない新書メインの本屋さん。店内はそこまで大きくないですが、猫づくしでマニアックな品揃え。
端から端まで、全部ネコ。
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続いて、神保町1丁目エリアをご紹介。
神保町では一番の老舗古書店『一誠堂書店』
創業は100年以上。国文学・歴史・民俗・宗教・洋書など、文科系古書全般を取り扱うオールマイティな存在。
※ここは建物もモダンでアンティークな感じが素敵です。ぜひ、中に入ってみて下さい。
外観のインパクトがすごい『澤口書店(東京古書店)』
明治時代古書・大正時代古書・昭和時代古書・戦前戦後古書の本がオールマイティに揃っているお店。
※2丁目にある澤口書店(神保町店)と同系列のお店。神田神保町エリアに全部で4つあるみたいです。
店先にも、こんな感じで積まれています。公道ガンガン使っていくスタイル。
アイドルの写真集発売イベントなども行う『書泉グランデ』
写真では小さいお店のように見えますが、7階建ての老舗書店。秋葉原にある書泉ブックタワーは系列店になります。
格闘技・鉄道・アイドルなど趣味向けの本を中心に取り揃えたマニアックな新書を揃えたお店。見応え十分。
新書と言えば、やっぱりココ『三省堂書店(神保町本店)』
東京で一番見かける本屋さんと言っても過言ではない三省堂。神田・神保町にあるのが本店になります。
店内は古びた内装ながら、広々。話題の新書はだいたいここで揃います。
※へんにゴテゴテしたポップなどもなく、落ち着いた本屋さんといった感じ。地下にあるビアレストラン「放心亭」にもいつか行ってみたい。
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最後に”すずらん通り”にある本屋さんもご紹介。
ちなみに、すずらん通りは本屋さんもありますが、文房具店や飲食店も多いんですよね。少し本屋巡りに疲れたら、気分転換で歩くのもオススメです。
では、早速紹介していきましょう。
アート系・ファッション系雑誌のバックナンバーが豊富な『magnif(マグニフ)』
90年代のストリートファッション雑誌「Boom」や、モノマガジン(mono magazine)のバックナンバーなどライトなものから、女性向けのananや、VOGUE、洋モノのファッション雑誌も多数。
古書店でこれだけおしゃれな感じのお店もなかなか珍しい。
※写真がいい感じなので、思わず掲載してしまった。
明治20年創業『文房堂』
名前からもわかる通り、こちらは文房具や画材を中心としたお店。店内は地下を含む3フロアとなっていて、品揃えもばっちり。
個人的には、入り口正面に並べられたセンスある雑貨・小物がとても良かったです。
2階では、講師の方を招いてセミナーや教室・講義なども定期的に行われているようなので、幅広い層の方が来店していると思われます。客層も品の良い方ばかりでした。
ショールーム『小学館ギャラリー BH神保町』
日本を代表する出版社の一つ「小学館」が運営するギャラリー。なので本を購入することはできません。
小説や書籍だけではなく、最新の本をはじめ、写真集や美術書まで揃っていて、自由に手に取りチェックすることができます。まさに本の街・神保町ならではのスポットと言えるでしょう。
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ここで紹介したのは、ほんの一握りで…
これだけ古書店があったら、これくらい分かれていないと目的の本になかなか辿り着けないかもしれません。汗
※とは言っても、それでも探すのに苦労するくらいのお店の数なんですけどね。
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まあ、軽い気持ちでぶらりと訪れた方が、宝探し感もありますし、ワクワクしながらお店を回れそうです。
※それに今では、古書検索サイトなどに古書の情報もアップされているという事なので(もちろん全てのお店ではないでしょうけど)、何か探している本がある場合は活用してみもいいんじゃないでしょうか。
僕も今回は特にお目当ての本があったというわけではないんですが、なんだかんだで5冊ほど本を買って帰りました。
※ただ、それでも回れたお店はほんの一部でしたね。多分2~30店舗ぐらい。
とにかく…
本に関する悩みは神田神保町へ!っていうくらいの充実ぶり。
※本に興味がなくても、晴れて暖かい日、いわば散歩日和な日に訪れて散歩がてら神保町を歩くというのもなかなか楽しいんじゃないかと思います。
秋には本のお祭りや古書のお祭りも開催されているということですから、皆さんもぜひ一度、足を運んでみて下さいね。
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