私は岡崎在住、40歳になる主婦です。
結婚して15年…家族全員病気も怪我もなく、穏やかに過ごしてきました。
※12歳になる娘は優しく活発な子に育ち、このまま平穏な日々が続くと思っていました。
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そんな矢先、夫が突然「賃貸マンションに住むのはもう辞める。岡崎で家を建てることにするよ。」と言い出したのです。
岡崎で今さら、家を建てるだなんて…。
最初は冗談だと思って聞き流していたのですが、話を聞いていると、もう場所を決めていると言うのです。
※もちろん私は大反対!娘はまだ12歳、これから中学、高校、大学…とまだまだ学費がかかります。今このタイミングで新しい家を岡崎に建てるなんて、私には考えられませんでした。
すると夫が…
「次の休みは家族で”旧本多忠次邸”へ行こう、新築の内装は旧本多忠次邸のような雰囲気にしたいんだ。」と言うのです。
※普段あまり、自分の意見を言わない物静かな夫が、積極的に行動して意思表示するのは結婚して以来初めての事でした。
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岡崎に家を建てることに関しては反対ですが、珍しく夫が外出に誘ってくれたことが嬉しくて、早速休日に「旧本多忠次邸」へと向かいました。
『旧本多忠次邸』は愛知県岡崎市郊外に建っている昭和の洋館。
外観はスパニッシュ様式を基調とした明るい色モルタルで仕上げになっており、屋根には赤褐色のフランス瓦が使用されています。
中央にある三連のアーケードテラスが特徴的な邸宅建築です。
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この邸宅は、もともと世田谷区に建っていたもので、当時の敷地面積はおよそ7,100平方メートル。
※土地選びや基本的な設計は邸宅主であった本多忠次氏によるもので、昭和7年に完成。平成24年にこの地へ移築し復元したそうです。
注:イメージ画像(出典 Instagram)
夫は既にこの建物について熟知していて、まるでガイドさんのように詳しく丁寧に解説してくれました。笑
※反対している私と娘を説得する気満々!という気迫が感じられましたね。
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そして…
注:イメージ画像(出典 Instagram)
庭の南側には大きなプールがあります。
※といっても、人が泳ぐ用のものじゃないです。
このプールは建物側に壁泉(水が流れ出す所)が設置されていて、シャチのレリーフから水が流れる仕掛けになっていました。
「このシャチは、建物の妻飾りである獅子と対峙しているのも見所のひとつだよ。」と夫が教えてくれました。笑
まだ中にも入っていないのに既に見所満載です。
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注:イメージ画像(出典 Instagram)
そして、玄関は建物の西側にあり車寄せもあります。
※写真左側の部分です。
まだ世田谷にあった頃は『仮面ライダー』や『ミラーマン』などのロケ地として使用されていたみたいですね。
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車寄せから玄関、そして建物内へ入って最初に訪れるお部屋は…
団欒室です。
室内はベイウィンドウからたっぷりと光が差し込み、明るく落ち着いた雰囲気。
注:イメージ画像(出典 Instagram)
廊下に面した小窓のステンドグラスが素敵で思わず「可愛い!素敵!」と声を上げてしまいました。笑
そう言えば、今暮らしている賃貸マンションは窓が小さく、光があまり入ってきません。こんなお部屋で生活できたら毎日楽しいだろうな、という妄想が頭を駆け巡ります。
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そして、団欒室のお隣には…
食堂があります。
中央に置かれた重厚なテーブルに、私は一目惚れしてしまいました。
奥にある棚の小窓の向こう側は配膳室になっていて、廊下を隔てた台所で調理した料理を配膳室へ移動させ、この小窓から食堂内に運んでいたそうです。
機能的な造りで主婦として関心しちゃいましたね。
※配膳室の中へは入れませんが廊下から中を覗くことは可能です。
ちなみに配膳室の東側は衣裳室になっています。現在は常設展示室となっていて、復元工事の過程や文化財的な修復工事の手法を解説したコーナーが設けられていました。
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そして、1階の突き当りは、忠次夫人が読書やお稽古ごとなどに使用した…
注:イメージ画像(出典 Instagram)
夫人室です。
室内は8畳間で、親友との応接にも使われていたそうです。気軽に衣装室へ移動できるのがいいですね。
そして、夫人室の南側に突き出ているのが日光室。
6個の上げ下げ窓が付けられた半円形のボウウィンドウで、三連のアーケードテラスへも出られるようになっているんです。
丘の上から見る岡崎の景色は贅沢で、夫や娘とこの空間でティータイムを楽しんでみたいな…という気持ちが芽生えてしまいました。笑
※岡崎で家を建てることをあんなに反対していたのに、館内を見て回るうちに、ここへ住みたい!とさえ思い始めていましたね。
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2階へ移動すると…
銀色の壁紙がモダンな寝室があります。
寝室に置かれているベッドのデザインは忠次氏によるもので、頭側には本多家の家紋をアレンジした葵のマークが入っているんですよ。
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寝室の南側で日光室の真上となる書斎から、お茶室と3部屋の”和室”が繋がっています。
欄間や各室内の調度品を見ていると、ここが西洋館の中だということを一瞬忘れてしまいそうになります。
床の間にある付け書院の明かり障子や畳の紋縁など、細かいところまでこだわりを感じる内装です。
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ちなみに、どうして岡崎にこん邸宅が移築されたのかというと…
最後の岡崎藩主であった本多忠敬の次男が、忠次氏だったからなんですね。
※そのご縁があって忠次氏の死後、邸宅は岡崎市に移築されてこのように復元されたそうです。
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そして邸宅の内装で、やっぱり気に入ってしまったのが…
館内を彩るステンドグラス。当時、流行していたものだそうです。
娘も私も、色とりどりのモザイクタイルやステンドグラスに一目惚れ。
娘も「岡崎で家を建てるなら、ステンドグラスのあるお部屋を作って欲しいな!」とお願いをしていました。笑
※あれだけ新築を反対していた私の気持ちはどこへやら…。笑。しばらくは節約の日々が続きそうです。
岡崎を訪れることがあれば、ぜひ一度『旧本多忠次邸』へ足を運んでみてくださいね。
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旧本多忠次邸【HP】
住所:愛知県岡崎市欠町足延40-1